パワースポットとして有名な千葉県の笠森観音(笠森寺)に寄ってきました。ちょっと歩くだけでも良いお寺です

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大悲山 楠光院 笠森寺

4月中旬に千葉県に用事があり訪れていたのですが、道のりの途中にあった笠森観音(笠森寺)にも寄ってきました。

千葉県では有名なお寺とのこと。観音様が有名で、笠森寺より笠森観音と呼ぶ人が多いらしい。

その日の予定の都合でお寺にいられたのは少しの時間だったけど、行って良かったお寺だったので、紹介したいと思います。

目次

大悲山 楠光院 笠森寺

アクセス

笠森観音(笠森寺)は千葉県の長生郡長南町にあります。長生郡は「ながいき」郡と読みたくなるところだけど、「ちょうせい」郡であります。

木更津市から房総半島を東西に横断する国道409号線沿いにあります。国道を走っていると案内の看板があります。

町営無料駐車場があるので、車で行きやすいです。駐車場は広めで停めやすい。

笠森観音 駐車場

公共の交通機関を利用して行くこともできますが、自家用車があれば車で行くのが楽そうです。

車の場合
圏央道「茂原長南IC」国道409号線 市原方面約5km

電車の場合
JR外房線「茂原駅」下車 → 小湊バス「上総牛久駅」行「笠森」下車→徒歩5分
小湊鉄道「上総牛久駅」下車 → 小湊バス「茂原駅」行「笠森」下車→徒歩5分

高速バスの場合
「東京駅八重洲口」「横浜駅」「羽田空港」より「茂原駅」行き「長南駐車場」下車→約4km(タクシーで約5分)

笠森観音(笠森寺)までの道のりも興味深い

駐車場から笠森観音までの道

駐車場からは階段を登って行くので、足が悪い人は行きにくいかもしれません。

下のマップで、笠森寺は①の観音堂の場所です。駐車場からの道のりが少しあります。

笠森観音マップ

このあたりは、自然が豊かで、鳥もたくさんいます。パワースポットと言われているらしい。

周辺の山々は「県立笠森鶴舞自然公園」に指定されており、特に観音山は昭和45年(1970)「国指定天然記念物笠森自然林」として保護されています。

笠森観音について(笠森観音)

階段を登っている途中には大きな三本杉が。

笠森観音 三本杉

根本は一つだけど三本に分かれています。家族杉というやつですね。立派な木。

それから、お寺の手前には笠森熊野神社があります。昔は神と仏を同一視する神仏習合だったから同じ場所にあるのかな。

笠森観音 笠森熊野神社

笠森観音堂建立に際して、大工が紀伊国の熊野神社の御分霊を祀ったと伝えられる神社とのこと。

そして、看板には「イノシシ注意」の文字が。イノシシもいるのか。

もう少し進むと、霊木 子授楠という、これまた立派な木がありました。

笠森観音 笠森寺 霊木 子授楠

木の根元にはしごが掛けられていて、先に男性、次に女性の順で穴をくぐると、子授のご利益があるとのこと。

芸能人の梨花(りんか)さんがこの穴をくぐってご利益があったとのことで、知名度もアップしたらしい。子供が欲しいご夫婦は訪れてみても良いかもしれないですね。

根本を見ていると、この木が倒れてこないかドキドキするけど、それでもくぐる意志の強さを試されているのだろうか…。

笠森観音 笠森寺 子授楠 子授観音

穴の先には観音様が見えます。神々しい。この穴をくぐると違う世界へ繋がっていそう。(私はくぐらなかった。)

木の裏側から普通に観音様を拝むこともできます。

笠森観音 子授観音

それから、お寺の二天門の手前には句碑もありました。

笠森観音 芭蕉翁句碑

中央の句碑が松尾芭蕉句碑。観音堂で詠まれた句「五月雨に此笠森をさしもぐさ」が彫られています。

右には各務支考の句碑で「片枝に脈や通ひて梅の花」、左には渡辺雲裡坊の句碑で「すへられて尻の落着く瓢かな」とあります。

支考は芭蕉の門下、雲裡坊は支考の門下なので、三代の句碑が並んでいます。俳句に込められた思いと、人と人の繋がりへの思いみたいなものが何やら感じられる。

お寺までの道中、いろいろ見るところがあって散歩に良かったです。

笠森観音(笠森寺)は重要文化財

大悲山 楠光院 笠森寺 二天門

二天門前には「別格大本山 笠森寺」「坂東三十三観音霊場 第三十一番札所」と書かれています。

笠森寺は「坂東三十三観音札所」の第三十一番札所として古来より巡礼の霊場となっています。

笠森観音について(笠森観音)

風神雷神像を隙間から拝見しつつ門をくぐります。千社札(名前が書いてあるシール)の存在感がすごい。

大悲山 楠光院 笠森寺 二天門

お寺の造りが格好良い笠森寺観音堂。重要文化財になっています。

大悲山 楠光院 笠森寺

観音堂は長元元年(1028)後一条天皇の勅願により建立され、その建築様式は日本唯一の「四方懸造」として明治41年(1908)「国宝」に、その後昭和25年(1950)「文化財保護法」の制定により「国指定重要文化財」となっています。

笠森観音について(笠森観音)

名所なのもあり、二代歌川広重による浮世絵「諸国名所百景 上総笠森寺岩作り観音」(安政6年/1859年)がパンフレットで紹介されていました。

浮世絵「諸国名所百景 上総笠森寺岩作り観音」

お寺の敷地内は美しい庭になってます。

大悲山 楠光院 笠森寺 敷地

休憩所やカフェもあって、座ってのんびりできます。

後で人から聞いて知ったのだけど、お寺にあるお店「縁起家 古壺 (えんぎや ここ) 」で販売されている黒招猫がご利益が強力と評判らしい。見ておけば良かった!

オンラインショップで黒招猫の販売がされているので、現地に行けない人はオンラインで購入しても良いと思います。

それでは、笠森寺観音堂へ行ってみます。

大悲山 楠光院 笠森寺

笠森観音は、正式名称を「大悲山 楠光院 笠森寺」と称し、延暦3年(784)伝教大師 最澄上人が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み山上に安置し、開基されたと伝えられています。

笠森観音パンフレット

階段からは靴を脱いで登るので、履き脱ぎをしやすい靴で行くと良いでしょう。

なかなか急な階段です。昔の建築物の感じ。

大悲山 楠光院 笠森寺 階段

階段の途中で柱を見られます。すごいところにお寺を建築したものだ…。

大悲山 楠光院 笠森寺

四方懸造(しほうかけづくり)」とは何ぞやですが、「懸造り」は崖などの高低差が大きい土地に、長い柱や貫(ぬき)で床下を固定してその上に建物を建てる建築様式のこと。笠森寺は四方が懸造りになっているから、四方懸造なんですね。有名なところだと、京都の清水寺も懸造りで、清水寺の舞台の下あたりが懸造りになっています。

回廊から見た景色も美しい

大悲山 楠光院 笠森寺からの風景

階段を登ったところで、拝観料を払います。大人300円、子人100円

拝観にあたっては以下の注意事項がありますので、守りましょう。

  • 観音堂は禁煙です
  • 重要文化財ですので落書き等はしないで下さい。文化財保護法により処罰されます
  • 堂内は撮影禁止です
  • 静かに拝観して下さい
  • 危険ですので小さなお子さんは保護者の方が必ず手をつないで下さい
  • ペットは堂内に入れないで下さい

堂内は撮影禁止ですが、笠森寺のInstagramには観音堂の写真がいくつかあります。どんな感じか見てみたい場合は公式アカウントをチェックすると良いと思います。

ご本尊の十一面観世音菩薩のご開帳を行うのは、干支が丑(うし)と午(うま)の年の10月中旬から11月中旬のみ。今年は辰(たつ)年だから扉は閉まっていて拝顔はできません。

でも、お参りはできますし、他の仏像も祀られているので、ご開帳の時期でなくても観音堂に行ってみると良いと思います。

お参りをした後、裏側の回廊からは山が見えました。清々しい気分になります。

大悲山 楠光院 笠森寺からの風景

春の桜や新緑の時期の景色がとても綺麗でした。紅葉の時期の眺めも良さそうですね。

ちょっと寄るだけでも良い気持ちになれるお寺でした

今回は通り道にあった笠森観音(笠森寺)にちょっと寄っただけだったので、ゆっくりはできなかったのですが、自然の中を歩いて、お参りして、景色も眺めて、帰りには良い気持ちになれました。

時間があったら、もう少しゆっくりすると尚良いだろうなと思います。

ちょっと寄るだけでも、気持ちが落ち着いてご利益がありそうですので、この辺りを通る際には、お参りに行くと良いと思います!

笠森観音(笠森寺)
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