ゴールデンウィークに帰省中、ちょうど称名滝(しょうみょうだき)への道が開通しました。
友人と富山市にある食堂nogiでランチをした後、何をしようか話しまして、称名滝を観に行くことに。ランチの後でも思い付きで、気軽に日本一の落差の大きな滝を行けるのが富山の良いところであります。
春の称名滝は、まわりに少し雪が残っており、隣にハンノキ滝も出現していて、力強く美しかったです。
また、帰りには悪城の壁の展望台にも寄って、広がる断崖も観てきたので紹介したいと思います。
春の称名滝とハンノキ滝
ゴールデンウィークくらいに開通する
称名滝へは冬の間は積雪のため行くことができず、春になると観に行けるようになります。毎年だいたいゴールデンウィークの時期から行けるようになります。
X(旧Twitter)で、とやま観光ナビ(富山県公式観光サイト)のアカウントから開通情報が出ていました。
【称名滝の遊歩道開通!⛰️✨】
— 【公式】とやま観光ナビ@富山観光 (@panokitotoyama) April 28, 2024
立山の称名滝へ続く遊歩道が、昨日27日(土)に開通しました!😊
日本一の落差を誇る称名滝の迫力を、ぜひ間近で感じてみませんか?✨👀
◎通行時間(桂台ゲート〜称名平駐車場及び称名遊歩道)
7:00〜18:00(4〜6月、9〜11月)
6:00〜19:00(7、8月)
📷:4/27撮影 pic.twitter.com/bhJek131lM
立山町観光協会のサイトでも開通情報を確認。
これはちょうど良いタイミングと思い、春の称名滝を観に行くことにしました。
なお、称名滝とは、富山県にある日本一の落差の滝です。雄山や浄土山などの手前にあり、春には山からの雪解け水で滝の水量が増えています。富山の観光スポットの1つです。
立山連峰における称名滝の位置は、以下の看板の画像を参照ください。
良い天気の日だと、遠くからでも称名滝が僅かに見えるようですね。
場所がかなり遠くにあるように感じますが、富山市から車で1時間~1時間半くらいで行けます。
昨年の10月1日にも称名滝に行ってきましたので、場所や行き方などは以下の記事もご覧いただければと思います。
なお、私が行った2024年4月28日はあまり混雑はしておらず、スムーズに行けました。前日に開通したばかりだったので、まだ称名滝に行こうと計画していた人があまりいなかったのかも。
春の称名滝 水量が多く、雪や虹も美しい
称名滝とハンノキ滝のV字が美しい。左の滝が称名滝、右の滝がハンノキ滝です。
雪が残っているので、通る風が少し冷たく、心地良さもあります。
人(写真にはぼかしを入れてありますが)と比べると、滝がいかに大きいかが伝わりますでしょうか。雄大な滝です。
左の称名滝は約350m、右のハンノキ滝は約500mあり、ハンノキ滝のほうが高いのですが、日本一の落差の滝として認定されているのは称名滝です。
ハンノキ滝は、春の雪解けの時期や、前日が大雨だった日など、水が多い時期でないと見られない滝なので、日本一の滝とは認められていないのです。
春は、二本の滝を確実に見られる時期なのも良いですね。
そして、この日は雪から水の粒が舞い上がり、虹が架かっていました。美しい。
動画だと、水の粒が舞い上がっているのがよくわかると思います。
称名滝は毎秒0.5〜2トン、多い時には毎秒10トンの水が落ちてくる滝と言われています。この日は何トンなのでしょう。とめどなく水が落ちてきます。
やはり、秋に訪れた時より滝の水量は多く感じました。称名滝のしぶきは大きく、ハンノキ滝は太い。右側には細い滝もできていました。
見る時期によって滝の様子が変わるのも面白いです。
前回観た秋の滝の様子は、以下の記事を参照いただければと思います。
滝の水からも、山からも何やら大きなエネルギーを感じますが、虹があるとさらに清々しいエネルギーが溢れているような気がします。
観に行って良かった!
称名滝に続く断崖、悪城の壁も壮大
駐車場から称名滝までの間の遊歩道から、悪城の壁(あくしろのかべ)と呼ばれる大きな岩壁が見えます。
高さ500メートル、長さ2,000メートルに及ぶ大きな崖です。壮大。
よく見ると、崖に桃色の花を咲かせた木があるのが見えました。あれは桜…!?
こんな崖にも桜が咲いているとは。木々も逞しいです。
そして今回は、遊歩道からだけではなく、悪城の壁 展望台からもこの断崖を観てみたいと思い、この後、展望台に向かいました。
展望台からも悪城の壁の断崖を観る
悪城の壁展望台は称名滝の駐車場の近くにあります。
称名滝に行くなら、ついでに悪城の壁 展望台にも寄って断崖を眺めるのも良いと思います。
ただ、展望台はとても小さいので、存在を認識していないと通り過ぎてしまいそうです。
称名滝側からの向かう場合は道の右手に、山の麓から向う場合は左手に、展望台があります。
展望台の横から車で入ることができ、駐車場には数台の車を停められます。
茶色の屋根の建物が展望台です。
階段を登ると年季の入った悪城の壁の案内柱が立っていました。
展望台から見る悪城の壁も良いですね。大きくそびえ立つ断崖絶壁です。
案内柱の各面には説明があり、勉強になりました。
悪城の壁には「すごく恐ろしく、砦のように人を寄せつけない崖」という意味があります。高さ500メートル、長さ2,000メートルに及ぶ断崖は日本一の規模を誇っています。
悪城の壁の説明
悪城の壁という名前には恐ろしいという意味が込められているようです。昔の人の名前の付け方、感覚が優れていると思います。自然への畏怖を感じる。
古くから、土地の男たちは雪どけとともに、豊富な山菜をとりに訪れました。中段の二階と呼ばれる所まで登れるようになると、つらい山仕事に耐え得る一人前の山男と見なされました。
悪城の壁の説明
悪城の壁は岩壁の形が2段になっているのですが、中段の二階って結構高い位置ですよね。昔の人はこの絶壁を登っていたんですか。一体、どんな装備で…。山菜のために命懸けでは。すごすぎる…。
この地形は、古立山火山の噴出物でつくられた溶岩台地を、氷河と称名川の浸食作用によっておおよそ十万年の歳月をかけて形成されたものと言われています。悪城の壁全体が溶結凝灰岩でできており、「材木岩」と呼ばれる柱状節理が所々で発達しています。
悪城の壁の説明
およそ10万年かけて2kmに渡る崖が形成されたのかと思うと、今の私たちの時代なんて一瞬でちっぽけに感じます。
それでも、今も少しずつ変化を続けていて、称名滝は1年に10cmほど岩を削っているらしい。数万年後にはまた違う景色が広がっているのだろう。
なお、Wikipediaを見たところ、下の部分は雪崩で形成された地形とのこと。
悪城の壁には下部に大きな凹みが見られるが、これらは硬い岩石が雪崩で削られて出来た雪崩地形で、アバランチシュートと言われる。
悪城の壁 Wikipedia
溶岩、氷河、滝、川、雪崩でこの岩壁の形が作られたのですね。自然の力がすごすぎます。
春の滝の風景も良かった!
称名滝はいつ観に行っても大きなエネルギーを感じるので素晴らしい場所なのですが、春は山の雪解けで水量が多く、より強くエネルギーを感じられました。
また、春は雪が残っていて、天気の良い日には虹が出やすそうです。今回、滝と一緒に虹も見られて嬉しい気持ちになりました。
滝まで続く悪城の壁も、高さも広さも歴史も大きすぎて圧巻でした。
良い日に観に行けたと思います。
富山市から車で1時間ちょっとで行けるので、ドライブがてら気軽に行くこともできます。
富山のオススメ観光スポットです。機会がありましたら、日本一の落差の滝と日本一の規模の断崖を、是非観に行ってみてください。
- 富山県立山町:https://www.town.tateyama.toyama.jp/
- 立山黒部アルペンルート:https://www.alpen-route.com/
- 立山町観光協会:https://yukutabi-tateyama.jp/
- とやま観光ナビ:https://www.info-toyama.com/attractions/31003
- 住所:〒930-1406 富山県中新川郡立山町芦峅寺
- 定休日:冬季閉鎖
- 駐車場:有(無料)