富山といえば鱒(ます)の寿司。
わっぱの中の笹の葉に鱒と酢飯が詰められ、その後に重しで押された、押し寿司です。
富山市内だけでも数十店舗あり、富山県内だともっとお店の数があります。
お店によって鱒の寿しの味は異なっているので、いろいろなお店の鱒の寿しを食べるのも富山の楽しみのひとつです。
今回は富山市にある鱒の寿しの老舗、せきの屋の鱒の寿しをいただいたので紹介します。
富山市にある鱒の寿し屋「せきの屋」
アクセス
富山市の中心エリアにあり、行きやすい場所です。松川が流れる七軒町(しちけんまち)にあります。
市電であれば、丸の内か諏訪川原(すわのかわら)で降りて少し歩くと着きます。
お店の駐車場はないのですが、お店の前の道は広く、車で来店したお客さんはお店の前に一時停止してお店に入っていました。
また、この周辺には他にも鱒の寿しの店舗がいくかあるので、鱒の寿し巡りもできます。
富山ます寿司協会のページには「ます寿し食べ歩きマップ」もあるので参考にどうぞ。
また、富山地方鉄道からは、市電が1日乗り放題で、鱒の寿司や甘味と交換できるクーポン付きの「ぐるっとグルメぐりクーポン」というフリー切符も販売されています。
こちらを利用していろいろなお店に行ってみるのも良いと思います。
せきの屋の鱒の寿しメニュー
- 鱒の寿し 一重 2,000円(税込)
- 鱒の寿し 二重 3,900円(税込)
昨年(2022年)は一重1,800円、二重 3,500円だったのですが、価格改定がされたようです。
世の中の物価が上がったためか、富山市の鱒の寿しの価格は全体的に昨年より上がっていました。
1人~3人で食べるなら一重(鱒の寿しが一段入っている)が良いと思います。二重(鱒の寿しが二段入っている)は一重の倍の量と思えば良いです。
なお、消費期限は購入日の翌日まででした。
事前に予約も可能です。私は電話で予約をしてから店舗へ受け取りに行きました。
また、店内では鱒の寿しの他にも富山の名産品も販売されています。鱒の寿し以外の富山土産も一緒に買えます。
「せきの屋」と「関野屋」がある
富山市には、ひらがなの「せきの屋」と漢字の「関野屋」があって、どちらも鱒の寿しを販売していますが、別のお店です。暖簾分けでもないです。
しかも、お店の場所も近いです。どちらのセキノヤに自分がいるかは、ひらがなか漢字かで判断します。
そして、どちらも店名に「元祖せきの屋」「元祖関野屋」と元祖が付いています。それぞれ別のお店ですので両方に元祖が付いていてもおかしくはないですが、ややこしい。
どちらも明治時代からある老舗で、それぞれ違った美味しい鱒の寿しを販売されています。
鱒の寿し 一重をいただきました
- 鱒の寿し 一重 2,000円(税込)
せきの屋さんの鱒の寿しのパッケージの文字は書道家の青柳志郎さんの書です。青柳志郎さんは亡くなっておられますが、書は残っているのって素敵ですね。残り続けてほしいです。
そしてイラストは富山の舟橋。
子供の頃は富山市に住んでいたから、社会の時間で習ったのですが、江戸時代、富山市にある松川(旧神通川)では舟をたくさん繋いで橋にしていたそうです。
それで、舟橋の近くで、鱒の寿しを販売する茶屋が登場したとかで、松川周辺には老舗の鱒の寿し屋さんが多いのだとか。
それから、包装の裏側には「味一徹、伝統の技」というタイトルとともにメッセージが書かれています。
手から手へ、色を重ね、おいしさを重ねてつくられる、「せきの屋」の ますのすし。
元祖せきの屋のパッケージ
明治11年創業以来、かたくなに守り通している手づくりの秘法―。
ふっくら炊きあげた越中米と神通川からとれる鱒と大岩、氷見から取り寄せた熊笹との、色と味との得も言われぬ調和が評判となり、三代辰次郎、四代美信の代に今日の「のれん」をつくりあげました。
時代が変わり、人の好みが変わっても、ほんとうにおいしいものは、人々の舌に守られていくものです。元祖せきの屋の味を、次の世代にしっかり守り渡していくのが老舗のつとめと、一徹な職人魂そのままに、100年を越える伝統の「ますのすし」を、きょうもお届けします。
せきの屋の鱒の寿しは昔ながらの伝統の鱒の寿しとして食べられるのです。
それでは食べていきましょう。
鱒の寿しといえば、このスタイル。竹とゴムで押されて押し寿しになっています。
蓋を取ったら、蓋の上に鱒寿司を置きます。蓋をまな板のように使うのです。
プラスチックのナイフがついているので、これを使って食べやすい大きさに切っていきます。
包丁があれば、包丁で切ったほうが綺麗に切れますが、私は面倒くさがり屋なので、このままプラスチックのナイフでいきます。
好きなように食べたら良いと思いますが、私は笹ごとカットする派です。
笹があるほうが切ったり取ったりしやすいのと、笹で乾燥から鱒の寿しを少しでも守る気持ちでそうしています。
ビジュアルを見たかったら、切る前に笹を開いて眺めるのも良いでしょう。
プラスチックのナイフでも笹ごとザクザク切れます。
大きさは好きなように切れば良いですが、この日は八つ切りにしました。
見た目はシンプルな鱒の寿しです。
シンプルなんだけど、丁寧に作られている味です。
酢がうまい!!!
鱒の寿し屋では季節によって酢の量を変えていると聞いたことがあるですが、暑い日に食べたこの鱒の寿しの酢の具合はとても良かったです。
酢が強すぎるというわけではなく、暑い日に美味しく食べやすい塩梅で優しい味です。そして米と鱒がより美味しく感じられます。
せきの屋の鱒の寿しは、レア感とか酸味とかわかりやすい特徴はないのだけど、酢の旨さが感じられるシンプルで昔ながらの鱒の寿しだと思いました。
富山駅や富山空港でも購入可能
せきの屋の鱒の寿司は、駅や空港でも購入できます。
- JR富山駅(とやマルシェ)
- JR高岡駅2F(富岡屋)
- 富山空港ターミナルビル2F(まいどは屋)
富山駅のすぐそばにあるCiCビルの富山土産のお店「ととやま」にも日によってはせきの屋のますの寿司が置いてあります。
また、以下の富山県アンテナショップでも販売されていることがあるとのこと。東京でも購入可能です。
- 東京 有楽町 いきいき富山館
- 東京 日本橋 とやま館
富山空港、ととやまのあるCiC、有楽町のいきいき富山館については以下の記事も参照ください。
CiCにはめっちゃ美味しいお好み焼き屋さんがあります。
有楽町のいきいき富山館では富山の名産品が販売されています。
富山の鱒の寿しはいろいろ。老舗店の味も良し
富山名産の鱒の寿しはお店によって異なる独自の味を楽しめます。
富山出身の私も、帰省時にいろいろな鱒の寿しを食べるのが楽しみです。
せきの屋の鱒の寿しは、老舗らしい、昔ながらの美味しさの富山の鱒の寿しを味わえました。
特に酢の具合が良くて、暑い日でも食が進む味でした。職人技ですね。
富山には他にも美味しい鱒の寿し屋さんがまだまだあるので、いろんなお店の鱒の寿しを食べていきたいと思います。
- 公式サイト:http://www.masuzushi.co.jp/
- 住所:富山県富山市七軒町(しちけんまち)7-11
- 電話番号:076-432-8448
- 定休日:水曜
- 営業時間:8:00-18:00
- 駐車場:無
富山市にある鱒の寿し店「まつ川」では、また違った美味しさの鱒の寿しを味わえますので、参考にどうぞ。